日本のイルカ料理

【日本のイルカ猟】
追い込み猟
日本のイルカ料理
イルカ供養

【イルカ解放に向かう世界】
イギリスのイルカ館基準
聖父港
地中海の聖域
コーキーの自由の旗
氷島に帰ったケイコ

【食用としてのイルカ】
精進日のごちそう
料理人タイヴァン

「本朝食鑑」の著者はイルカの肉が嫌いだったと見える。肉はまずい、だから食う者は少ない、と書いている。民間では痔や脱肛に効くといって味噌煮にするものがいるが、薬効のほどは定かでない、と。

「日本の食生活全集」(農文協)は第二次大戦より前の食生活を基準に聞き書き編集したものだが、イルカの料理もぼちぼちと散見する。ただ料理の型はほぼ決まっていて変化がない。醤油と砂糖かあるいは味噌の濃い味付けで炒め煮にするか汁仕立てにするかである。

イルカの肉はそのままでは臭い、食べるとゲップが出る、子供が嫌う、などの理由で、イルカの肉、特に脂身は下茹でするか乾煎りして油を捨てるかする。それからごぼう、にんじん、大根などの根菜と炒めあわせて濃い味で煮るか、ネギ汁にするか、というくらいがせいぜいで、格別の料理法は発達しなかったことがわかる。

イルカの料理が伝えられていた地域は日本のごく一部らしい。一つは伊豆半島や和歌山など、イルカ漁をしていた所と、そのすぐ周辺である。

もう一つは東北などの山中である。そういう地域では体が温まると言って、冬の間(イルカ漁そのものが晩秋から冬のものだが)、行商からイルカの肉を買って食べていた。

産地周辺は当然として、それ以外の地域というのは結局、イルカ以前に熊だの狸だのの獣肉を食べる風習があった地域に限られるのである。

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