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冷えと漢方療法(各論)
このページは今まで述べてきた冷えと病気の関係を解説して行きます。
初めてこのページを読まれる方は冷えと漢方療法(総論)をお読みになってください。
病気の起こす症状は、体からの解毒反応や警告としての現れです。
この事を念頭に置いて読んで行ってください。
注意:
漢方療法を行なう場合、冷えの概念を把握している漢方専門の先生に相談してください。


アレルギー疾患

アトピー性皮膚炎(湿疹)
気管支喘息
アレルギー性鼻炎(花粉症)

婦人科疾患

生理不順、生理痛
不妊症
子宮筋腫、子宮内膜症
更年期障害

その他疾患

ガン
高血圧
高脂血症
リウマチ、関節炎
肝臓病
腎臓病
糖尿病
口内炎、口角炎、ベーチェット病
肥満
肩こり、首のこり
めまい、メニエール症候群
ドライアイ、シェーグレン症候群
ほてり
低体温
最後に

アトピー性皮膚炎(湿疹)

アトピー性皮膚炎ほど、この陰陽の関係を理解しないと治す事が難しい病気はありません。
アトピーにしても湿疹にしても体表面での炎症ですから、表向きは熱の症状が非常に強く現れてきます。
この熱を取ろうとする西洋医学ではステロイドを使用します。
しかし、表向きの熱を取って、皮膚表面の炎症がおさまったとしても何度も再発を繰り返します。
どうして再発を繰り返すかと言えば、内面の冷えが改善されていない事に問題があります。
実際に、多くのアトピー患者が低体温を起こしています。
また、皮膚に現れている痒み、炎症、滲出液等は自然治癒作用の解毒作用の一環でもあります。
この解毒作用を閉じ込めてしまうステロイドは、内面の冷えを助長させ、長期間使用していたステロイドを止めた時は、かなりの冷えが形成されてしまっているので、自然治癒作用が働き出した時に一気に解毒作用が強まります。
その為にリバウンドと言われる非常につらい症状が出てきます。
リバウンド中は皮膚表面だけを見れば、悪化の一途をたどりますが、この症状がおさまれば体は治しやすい状態に移行します。
自然治癒作用を働かせる方向がアトピー改善への方法です。
これがわかれば、症状を抑える事を目的に開発されるステロイド等の医薬品、化粧品、健康食品、民間療法等が対症療法になっている事が理解出来ると思います。
表向きの症状に惑わされず、内面の冷えを改善させ、自然治癒作用である解毒作用を強める事がアトピー改善への近道です。
アトピー性皮膚炎詳細解説
気管支喘息

胸のあたりでヒューヒュー言って呼吸が苦しいので、私たち人間はこの苦しさからすぐにでも逃げたいと考えるものです。
対症療法として気管支拡張剤等が処方されますが、これは一時的な症状の沈静化には有効ですが、なかなか改善しません。
呼吸器が苦しくなるのは、やはり内面の冷えに問題があります。
また、痰を喀出させようとする反応は、自然治癒力の排毒作用の表れです。
呼吸器をつかさどる肺は上部に位置しています。
下部や内面に冷えが強くなれば、肺は熱を持ちやすくなります。(初期症状)
内部の冷えが起こっているので、新鮮な血液が作りにくく、肺への栄養供給も低下します。
悪循環です。
更に冷えが強まると肺自体も冷えてしまいます。(慢性症状)
これは肺が上部に位置していても、表と裏で考えれば、裏に位置しているので、冷えの影響も受けてしまいます。
肺は新鮮な血液がまわってこそ、酸素や栄養素の循環が出来ます。
肺は熱を持ちすぎても、冷え過ぎてもうまく働きません。
内面や下半身の冷えを改善させる事が大切です。

アレルギー性鼻炎(花粉症)

アレルギー性鼻炎や花粉症という病名が付いていますが、特に花粉症は花粉が悪者にされています。
決して花粉自体が悪いわけではないのですが、この花粉が引き金になり、アレルギーと言われる鼻水やくしゃみが出ます。
西洋医学ではこれを原因と勘違いをしていますので、花粉症と言った病名が付いてしまっています。
花粉症は西洋医学が付けた病名で、実際の原因は花粉ではなく、体内の冷えと水分の過剰にあります。
アレルギー性鼻炎も同じで、体内の冷えと水分過剰に原因があります。
くしゃみ、鼻水と言った反応もやはり自然治癒作用の解毒反応の一つで、元々体内に冷えがある為、水分が滞りやすく、この水を抜きたい体内が花粉等の刺激を受けて、出口である鼻の粘膜から排泄されます。
ですから、体内の冷えと水分過剰を改善させなくては毎年くしゃみ、鼻水で苦しむ事になります。
漢方薬にも即効性を狙った体表面の水を抜く処方もありますが、これでは内面の冷えと水分過剰には対処できず、対症療法にしかなりません。
内面の冷えを改善させ、水分を控える事が重要です。

生理不順、生理痛

生理不順や生理痛を治そうとすると、ホルモン剤がよく処方されます。
しかし、ホルモン剤が投与されている間は良いのですが、ホルモン剤を止めるとまた生理不順や生理痛に苦しむ事になります。
生理を起こす子宮や卵巣は体の内面にあり、場所は下半身に近いところにあります。
ここは、冷えの影響を受けやすく、冷えが強くなると、子宮や卵巣の機能は低下してしまいます。
この冷えを改善しないまま、無理やり生理を起こしても、根本解決にならない事がわかるでしょう。
冷えは痛みも起こします。
生理痛がひどい人は無意識にお腹を温めようとします。
実際にお腹をカイロ等で温めると生理痛が楽になる人もいます。
また、冷えが強くなると、血液の流れも悪くなります。
すると漢方で言うオ血(汚血)も発生してしまい、二次的、三次的に次々と悪循環が起こってきます。
つまり生理不順や生理痛を改善させるには、内面の冷えを改善させてあげなくてはいけません。

不妊症

西洋医学の不妊症治療と言えば、排卵の状態と精子の活動性を見るのが一般的です。
その為に、一生懸命に基礎体温をつけ、排卵日近辺で夫婦生活をさせようとします。
これでもうまく行かない場合、体外受精や顕微受精を行なうようになります。
ここまでやっても妊娠成功率は10〜20%だそうです。
これは逆に言えば、80〜90%無効とも言えます。
それは不妊症の多くが子宮や卵巣の冷えに問題があるからです。
生理不順の項でも書きましたが、この二つは冷えの影響を受けやすく、冷えが強まると全ての機能が弱まってしまいます。
この冷えを西洋医学では認識できていません。
その為に、物質である精子と卵子の結合ばかりに眼が行ってしまい、子宮や卵巣の冷えがわからないので、受精卵という物質だけを作り出そうとします。
しかし、こうして出来た受精卵は、冷えが強いと育ちにくいものです。
また、オギノ式と言われる排卵予定日に起こる排卵は、私から見ると、受精が行なわれなかった結果の残渣とも言えます。
つまり、新鮮度が落ちている排卵と仮定しています。
本来人間は子孫を残す為のシステムとして本能としての欲求である性欲が存在します。
この性欲は排卵日の為にあるのではありません。
あくまで、子孫繁栄の為の自然の本能です。
この本能が行なうセックスではよく妊娠が起こります。
例えば、ハネムーンベビーもその一つです。
ハネムーンベビーは新婚さん全員が排卵日にハネムーンに行っているとは考えにくいでしょう。
それなのに、この言葉が出来るくらいハネムーンでは子供ができているのです。
つまり、オギノ式で言われる排卵日で起こる排卵では妊娠が難しいと思われます。
これをふまえて考えると、妊娠可能な期間は生理が終った日から約7日間位あります。
これくらい妊娠可能な期間が無くては、子孫を残すシステムとしてはあまりにも貧弱です。
では、冷えと不妊をニワトリを例にとって考えましょう。
ニワトリは卵を産みますが、この卵が孵化するにはある条件が必要です。
それは、雌鳥がこの卵を温め続けなければいけないのです。
もし、この時に温める力が弱ければ、卵はうまく育たないでしょう。
これは人間にも当てはまります。
子宮が冷えているとせっかく出来た受精卵も育ちにくく、立派な生命体を育てるにはお母さんの子宮が冷えていては困るのです。
ですから、内面の冷えを改善させる事が最優先されるべきでしょう。

子宮筋腫、子宮内膜症

子宮筋腫は、子宮筋にオ血(汚血)が付着して増殖したものです。
オ血が起こる要因は、やはり内面の冷えです。
冷えが起こると、子宮へ注がれる新鮮な血液は減少し、汚れた血液ばかりが注がれるようになります。
この状態が続くと、子宮内では汚れた血液を排除しようとがんばりますが、血流障害が起こってしまい、何とか新鮮な血液を流入させる為に自らの細胞を増殖させ、子宮内の血流量を保とうとします。
その結果子宮筋は増殖し、子宮筋腫へと進んでしまいます。
また、血液が多く存在する子宮筋は重く、重症になると子宮脱と言われる膣から子宮筋が出てきてしまい、いつも子宮筋が垂れ下がった状態になってしまいます。
血液は東洋医学では陰の物質です。
特に汚れた血液は冷たい血液で重く、こういった理由からも下へ下へと降りてきてしまうのです。
西洋医学ではこうなってしまうと、子宮を切除してしまうのですが、冷えが改善されるわけではないので、子宮を切除した後も体の不調に苦しむ人が多いのもこの為です。
子宮内膜症は、子宮筋腫と親戚みたいなもので、子宮の冷えが強まると、子宮を発熱させ、この冷えから守ろうとします。
こうなると発熱反応から炎症が起こり、不正出血が起こりやすくなります。
体から考えれば、この出血は余分な物を排泄する解毒反応ですから、無理に止めようとすべきではないのです。
体から排泄される物は全て止めてはいけない事が多いのです。
これを止めてしまうと、体内では解毒されない血液が逆流してしまい、汚血の増加になってしまうのです。
子宮内膜症の症状は炎症反応ですから、熱の症状のような気がしますが、この冷えから子宮を守る為に起こした炎症反応ですから、両者共、内面の冷えを改善させる事が必要です。

更年期障害

更年期障害は閉経を迎える49歳前後で起こる不定愁訴ですが、西洋医学では女性ホルモンの減少だと見ています。
しかし、東洋医学で更年期障害を見るとまさに冷えによる症状と言えます。
内面や下半身に冷えが起こると、上部や体表面では熱症状が強く現れてきます。
ホットフラッシュと言われる有名な症状は、突然暑くなり、汗をかきますが、内面の冷えによる上部で起こる発熱反応が理解できれば、この現象も理解できます。(上熱下寒、表熱裏寒)
ホルモン療法をしていても内面の冷えは改善しないばかりか、益々冷えを助長させてしまいます。
更年期障害にかかる人は間違いなく若いときからの不摂生や体を冷やしつづけてきた人たちです。
つまり、たまりにたまった冷えが閉経というきっかけにより内面の冷えによる上半身や体表面に熱の症状が強く出ているのが更年期障害です。
内面の冷えを改善させる事が必要です。

ガン

ガンは現代医学を持っても難治と言われています。
東洋医学から見たガンは究極の冷えの塊と見えます。
細胞は冷えてくると、動きを止めようとし、硬くなってきます
ガン細胞は正常細胞に比べ硬い事がわかっています。
つまり硬くなる条件はやはり冷えなのです。
もし、温かい新鮮な血液が流れているならば、ガンは発生しません。
心臓はなぜガンが発生しないのでしょう。
心臓は生きている間、常に動き続けています。
また、位置的にも人間の上半身にあり、比較的冷えにくく、心は東洋医学ではを表します。
ですから、五臓の中では最も熱を持っている所でもあります。
ガン細胞が入り込む余地が全く無いのです。
人間の体には免疫システムが備わっており、毎日数兆個の細胞が生まれ変わっているのですが、ガン細胞が生まれていても、自然治癒力によってガンにならなようにしてくれています。
また、ガンにならないように冷えから守る為にも発熱を起こしたり、体表面に色々な警告や解毒反応を起こします。
ですから、内面の冷えを改善させる事が必要になります。
ガンになると抗がん剤、放射線療法等が行なわれますが、これらの治療法は残念ながら体内を冷やしてしまいます。
強力な冷えが体内に起こると、ガン細胞も死滅します。
しかし、正常細胞も死滅してしまいます。
抗がん剤や放射線療法が正常細胞も攻撃する理由がここにあります。
副作用と言われる脱毛や便秘、食欲不振等は人間が解毒や排泄しようとする働きを放棄した反応です。
つまり体が異常に冷やされた結果、起こる反応なのです。
死体は触ると冷たいですね。
細胞も死んでいて冷たいのです。
抗がん剤によるガン治療は、この死体の状態に近づけようとしていると考えられます。
細胞が死んでしまえばガン細胞も死んでしまいます。
これに気がついた患者の一部は民間療法へと足を運びます。
アガリクス、冬虫夏草、霊芝等の民間薬はガンに有効だと言われ、ガン患者のよりどころとなっております。
これらの民間薬は免疫系を強化すると言われていますが、残念ながらこれらの生薬は体を温めてはくれません。
免疫がしっかりと働くには、体内で温かい新鮮な血液が流れなくてはいけないのです。
科学的データを持ってきても実際に体の中に入ると作用しない事は日常茶飯事なのです。
ガンという冷えの塊を治すにはこの冷えが取れるように体の内面を温めてあげなくてはいけないのです。
ガンを克服する方法は、自分自身が持っている自然治癒力を上げる事しかありません。
自然治癒力を上げるには、いかに内面の冷えを改善させるかにかかっています。

高血圧

高血圧は、上腕血で計った血圧を基準に決められます。
西洋医学では血圧降下剤が処方され、血圧が高くならないようにコントロールされます。
しかし、血圧が高くなる原因はわかっておらず、単純に血圧を下げる薬の開発に終始しています。
漢方的に見ると、これもまさに下半身や内面の冷えが原因と言えます。
冷えが強まると内面や下半身では血液の流れが悪くなり、この血流障害を改善させようと心臓が血圧を上げて対処するしかなくなります。
つまり、これも自然治癒作用が起こした自己防衛反応です。
これを無視して血圧を下げてしまうと、下半身や内面では冷えが強まり、血流障害が起こり、汚れた血液が多くなってしまいます。
この状態では体調はすぐれず、血圧降下剤を服用すると調子が悪くなる人が多いのはこの為です。
このように高血圧には冷えがかくれていると言ってもいいでしょう。
実際に、高血圧の人は足が冷える方が多いようです。
冷えを改善させる事が、血圧の安定化につながります。

高脂血症

血液中の悪役と言われる高脂血症は現代人の過食や冷えに主な要因があります。
本来この脂肪やコレステロールは体にとって必要なものなのです。
しかし、過食をすれば、これらを消費するよりも蓄積の方が多くなり、数値は高めになります。
また、冷えがあれば体内を活性化させ、脂肪やコレステロールを燃焼させる力が弱り、消費よりも蓄積が多くなってしまいます。
この事を理解しないまま、お薬で数値を下げる事は、このままではあまり良い事ではありません。
冷えはこれらの数値が高くなるだけではなく、冷えの特徴である硬くなるという動脈硬化も起こしてしまう可能性があります。
また、冷えは血液の流れも悪くさせてしまうので、悪循環の繰り返しになってしまうのです。
冷えを甘く見ると、色々な病気が起こってしまいますので、いかに冷えを改善させるかが重要です。

リウマチ、関節炎

リウマチや関節炎は、痛みや発熱を伴います。
この病気は水分との関係が強く、湿気の多い日に悪化しやすい特徴があります。
水の性質は、重く冷たいので、体内が冷えた結果、水分の過剰が起こり、体表面に水が滞った状態の病気です。
水がたまるのも、関節に多く、よく水を抜いてもらう人もいます。
しかし、冷えで起こる病気はいくら水を抜いてもすぐに水がたまってしまいます。
この状態で解熱鎮痛剤を服用すると、痛みが緩和されてもむしろ体は冷やされてしまい、病状はどんどん悪化して行き易いです。
温泉等でリウマチや関節炎に効能を持っている所が多いのですが、体を温めてくれる温泉は理にかなっていると言えます。
冷えの特徴である硬くなる現象は、リウマチにも言えます。
指先が硬化し、ひどいと変形まで起こしてしまいます。
ここまで行くと、炎症を起こして患部に熱を持たせたり、発熱させたりして冷えから体を守ろうとします。
見た目の炎症を見ると熱を持っていますが、これは冷えから守る為の自己防衛反応ですから、冷えを改善させてあげなくてはいけません。
リウマチにしても関節炎にしても冷えを改善させなくてはいけません。

肝臓病

肝臓は漢方では「血を蔵す」と言いまして、血液が豊富に貯蔵されている場所です。
血を蔵している宿命からして、肝臓はきれいな血液が欲しいのです。
体内に冷えが強まると、血流障害が起こり、血液が汚れてきます。
この汚れた血液が肝臓に流入すると、肝臓は解毒作用を強めようとします。
しかし、冷えが改善されていないと、どんどん汚れた血液が入ってきますので、解毒処理能力が追いつかなくなってしまいます。
この状態がGOTやGPTの数値が上がる状態です。
更に冷えが進むと、今度は解毒処理が間に合わず、肝細胞内に脂肪が付着するようになります。
この状態が脂肪肝と言われる状態です。
肝臓はこの脂肪を燃焼させる為に発熱反応を起こします。
しかし、更に冷えが進むと、この発熱反応も出来なくなり冷えの特徴である硬くなるという現象が起こります。
これが、肝硬変です。
肝硬変は文字通り肝臓が硬くなってしまい、肝機能が低下してしまいます。
この次は最も恐ろしい肝臓ガンへと進行してしまいます。
肝臓ガンは、ガンの解説でも述べましたが、究極の冷えの塊ですから、肝硬変から肝臓ガンに進行しやすいのは理解しやすいでしょう。
ですから、肝臓病は内面の冷えを改善させてあげる必要があります。
冷えを改善し、温かいきれいな血液が流れるようになれば、肝臓ガンでさえも治せる可能性があります。
西洋医学の肝臓病の治療は決め手がなく、グリチルリチンやインターフェロンを使用しようとします。
しかし、これらの薬は温める作用は無く、無効例も多いのです。
また、漢方薬でも問題が起きています。
小柴胡湯という漢方薬が肝炎に有効だと言われ、無謀にも医療用漢方製剤の中で最も使用頻度が高い漢方薬にまでなってしまっています。
当然のように、副作用が出現し、とうとう死亡例まで出てしまったのです。
この小柴胡湯の中には、柴胡、オウゴンが含まれており、この生薬は清熱作用があり体を冷やしてしまいます。
特に柴胡は半表半裏と言われる表面よりも少し内臓に近い所を冷やしますので、一般の清熱剤よりダメージは大きいという事になります。
先ほどから述べているように、冷えがあるのに、この冷えを助長させる小柴胡湯は逆療法と言えます。
しかし、今現在でも肝炎には小柴胡湯と言った病名処方も多く、非常に危険な状況にあると言えます。
内面の冷えを改善させる処方が必要です。

腎臓病

腎臓は尿の排泄と関係があります。
尿を排泄させている理由は体内の老廃物の排泄と、水分が多いと体が冷えてしまうので、冷えから守る為に尿を出していると言えます。
冷えが強まると、腎臓の解毒、排泄作用が弱ります。
また、腎臓は体内の一番低い位置に存在する臓器で、陰の影響を強く受けやすく、冷えやすい臓器とも言えます。
漢方で腎はを表しやはり水の性質である冷えの影響を受けやすくなってしまうのです。
腎臓の機能低下が起こると、尿の出が悪くなり、血液中の老廃物が体外に排泄されにくくなります。
すると、尿素窒素やクレアチニンの数値が高くなります。
病気が進行すると自分で血液浄化ができなくなり、透析のお世話になってしまいます。
人体の自然治癒作用である解毒、排泄作用が弱ると、腎臓だけでなく、体全体の不調が起こってきます。
尿を出す働きはあくまで自分自身を守る自然治癒作用の現れですから、尿がすっきりでるようにする為には体内を温めてあげなくてはいけません。
内面の冷えを改善させる事が必要になります。

糖尿病

糖尿病は血糖が高いことから、尿に糖が排泄される状態です。
では、なぜ血糖が高くなるかと言えば、体内の冷えの影響で、体内の糖がうまく利用されずに燃焼しきれず、血糖が高くなってしまうからです。
血糖値を下げる目的でインスリンが投与されますが、血糖値を下げる事が糖尿病を治す事にはなりません。
西洋医学や現代栄養学では、糖尿病食と言われる食事を用意し、糖分の少ない食物によって血糖値を下げようとします。
しかし、この糖尿病食は、生野菜が中心となっており体を冷やす食品が多いのです。
体が冷やされてしまえば、一時的に血糖値が下がっても、目に見えない間に重症化させてしまう事にもなりかねません。
糖尿病を改善させる為には血糖をどんどん燃やしてあげれるように体内の冷えを改善させてあげなくてはいけません。

口内炎、口角炎、ベーチェット病

口内炎や口角炎は痛みを伴い、摂食障害も起こします。
西洋医学では過労とビタミン不足と思っています。
漢方から見ると、口内炎や口角炎は消化器の冷えが主要因です。
消化器が冷えてくると、当然疲れやすくなり、消化吸収能力も落ちますので、ビタミン不足も起こします。
また、消化器が冷えると、自己防衛反応として発熱しようとします。
この熱は上へ昇り口の中や、口のまわりに炎症や潰瘍という形で現れます。
出来てしまった口内炎や口角炎は痛いので、早く治したいと思うのですが、冷えは容易に改善されませんので、なかなか治りません。
口内炎や口角炎で悩んでいる人は結構多いのです。
ましてやステロイドを使って口内炎を抑え込もうとすると、内面の冷えが助長され、口内炎や口角炎が益々ひどくなる人もいます。
口内炎等の改善には、消化器の冷えを改善させてあげなくてはいけません。
ベーチェット病も同じです。
この病気は難病指定されていますが、難病指定の意味は、西洋医学治療が思うように効果が上がらないからです。
難病と言われる病気でも内面の冷えを改善させる事が、良い結果をもたらす事もあります。

肥満

肥満は摂取カロリーが排泄カロリーより多いと思われています。
しかし、これが正しければ、食べ物を減らせば、必ずやせなくてはいけません。
しかし、現実は水を飲んでも太る人がいるように、なかなかやせてくれません。
週刊誌やチラシではダイエット商品のオンパレードでしょう。
この現実をよく考えてみてください。
これはカロリーだけの問題ではない事が理解できると思います。
漢方から見れば、肥満は水分過剰と冷えに問題があります。
冷えがあると水分は過剰になりがちです。
体から出て行かない水分は体内のありとあらゆる所にたまってしまいます。
水は重く、体を冷やし続けてしまいます。
重い水のせいで、体重は増えてしまいます。
悪循環です。
この状態で脂肪分を溶かす薬や健康食品、ダイエットティー等を服用しても、脂肪分を溶かす作用は体が行なう作用からすれば微々たるものです。
自分自身で脂肪分を燃焼出来る状態にしてあげなくてはいけないのです。
つまり、内面の冷えを改善させ、自分自身で水分を体外に排泄できる体の状態を作りあげる事が本当のダイエットならびに健康になる方法です。

肩こり、首のこり

肩や首がこる原因は肩や首の筋肉が硬くなるからです。
筋肉が硬くなるというのは、血液がしっかりと流れていない証拠でもあります。
肩や首は上部に位置していますから、ここの血流障害の原因は下半身や内面の冷えにあります。
下半身や内面の冷えが強まると、血液の流れは悪くなり、上部に向かう血液は汚れた血液が多くなります。
また、冷えの特徴である硬くなる現象も冷えの現れです。
肩や首のこりに温シップで効果が上がるのはこの為です。
しかし、患部だけを温めますと、上熱下寒や表熱裏寒が強まりむしろ体内の冷えが強くなり最終的に肩こりや首のこりが強くなってしまうので、注意が必要です。
肩こりや首のこりは冷えの現れですから、肩こりや首のこりが強く現れる方は、内面の冷えがかなり進んでいる事を覚悟しなくてはいけません。
肩や首のこりも内面の冷えを改善させてあげれば自然と改善して行きます。

めまい、メニエール症候群

めまい、メニエール症候群の多くは水分代謝障害にあります。
めまいは内耳の水分過多によって平衡感覚がとれなくなる現象です。
ではなぜ水分過多が起こるかと言えば、体内の冷えに問題があります。
冷えは水分を増やし、水分は冷えを増やしてしまい、悪循環です。
めまいがひどいと、嘔吐する人もいますが、これは胃の中の水分を外へ出して少しでも水分を体外へ排泄させようとする自己防衛反応なのです。
めまいを止めようとしても、止まらないのはこの内面の冷えと過剰な水分を改善してないからです。
改善を望むのであれば、内面の冷えと過剰な水分を改善させてあげなくてはいけません。

ドライアイ、シェーグレン症候群

最近ではパソコンの普及で、眼を酷使している人が増えています。
それとともにドライアイなる病気も増えています。
コンタクトレンズもこの病気を起こす原因になっています。
なぜ眼が乾燥するのでしょう。
これも内面の冷えが関係します。
内面の冷えが強まると、その反対の表面や上部には熱の症状がでやすくなります。
熱の性質は乾燥も強めます。
これがドライアイです。
西洋医学では点眼薬で乾燥を防ごうとします。
しかし、内面の冷えを改善させてあげなくてはいくら点眼薬で潤いを保っても焼け石に水です。
病名は違いますがシェーグレン症候群という病気があります。
この病気の特徴は、口の中や眼、鼻の粘膜等が乾燥してしまう病気です。
こちらも内面の冷えに問題があり、ドライアイと同じ原理で乾燥が起こります。
両者共、内面の冷えを改善させる事が必要となります。

ほてり

体がほてったり体が熱くなりやすい人は冷えを感じていません。
しかし、このほてりは、冷えの特徴でもあります。
内面が冷えてくると、体表面には熱が外へ向かって進みます。
すると、冷えを通り越してほてりになってしまいます。(表熱裏寒)
また、冷えが進むと、自然治癒力が体を発熱させて冷えから体を守ろうとします。
その結果ほてりが起こってしまいます。
このようにほてりが強まると、体に熱を持った感じになり、冷たい飲み物やほてっている所を冷やそうとしてしまいます。
これを繰り返していると冷えの悪循環が起こり、結局は冷えを助長させてしまうのです。
ほてりが強い人は、冷えが一歩進んだ症状である事を認識しなければいけません。
また、この状態が続くと、思わぬ難病を起こす可能性があります。
出来るだけ早く、冷えの改善をさせてあげなくてはいけません。

低体温

低体温は、体の内面が冷えた結果起こる現象です。
現代人は体を冷やす生活を続けているので、知らず知らずのうちに体の内面の冷えが進み、低体温を起こしている人が増えています。
最近では、子供達の多くに低体温がある事が確認されています。
冷えは低体温だけでなく、精神をも病めてしまいます。
よく切れる子、人の言う事が聞けない子、落ち着きが無い子、思いやりの無い子等が増えていますが、これも低体温すなわち冷えによる表向きの熱症状であるわけです。
子供達だけでなく、低体温を起こしている大人も多く、現代病と言ってもいいくらいです。
この低体温は非常に困った状態ですが、西洋医学では治療法も無く放置されてしまいます。
しかし、漢方から見た低体温は冷えがかなり進行している状態ですので、体内の冷えがかなり重症化している状態とも言えます。
病気のようで病気と定義されないこの低体温は色々な病気の元となります。
低体温は、ただ単に体温が低いと言う事ではなく、あくまで、自然治癒力の低下を表し、この状態での対症療法を行なうと、病気が改善されないばかりか、どんどん悪化してしまう事もあります。
体内の冷えを改善させる事が、低体温を防ぎ、健康になる事を知って欲しいものです。

最後に

ここまで、色々な病気と冷えの関係を見てきました。
ここに挙げていない病名も、他の病気と同じように内面の冷えが関わっていると言えます。
病名が違っても万病を起こす要因には、内面の冷えや下半身の冷えが関与している事がわかっていただけた事でしょう。
冷えが起こす病気はありとあらゆる病気を起こす可能性があります。
有効な治療法が無い難病は、この冷えを改善させる漢方療法を是非行なってください。
また、体を冷えから防ぐだけでなく、体を冷やす食品、飲み物、医薬品、漢方薬や体を冷やす生活習慣をしていないか自分自身を振り返って見てください。
また、自然治癒作用が起こす、解毒、排膿、発熱反応をよく観察してみてください。
むしろ、自分自身を守る為に行なっているこれらの反応に感謝しても良いぐらいです。
見た目の症状だけであたふたせずに、自分自身で起こしている自然治癒反応をよく考えてみる事が大変重要です。
今回「冷えと漢方療法」というテーマでこれらのページを製作してきましたが、これを読まれた皆さんが真の健康と病気の回復に役立てば幸いです。


木村漢方薬局
では、冷えの改善を重視した漢方療法を推進しています。

難病や治療法が無くお困りの方は、一度ご相談ください。
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