名古屋市瑞穂区 かのうクリニック 予防接種について

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小児の感染症

水ぼうそう(水痘)について

<病気のあらまし>
発熱とほぼ同時ぐらいに、直径3mmぐらいの赤い小さな水疱が、全身に出てきます。発疹は最初背中やお腹の体幹部に出て、それから手足に広がってゆきます。頭の中や口の中にもできていれば、診断は水痘で間違いないでしょう。熱は、あまり出ないこともあります。一昔前までは外来で頻繁に診る病気でしたが、予防接種のおかげで、最近はめったに診ることがなくなってきました。

潜伏期間は、2週間ぐらいです。1日いっしょに遊んでいたら40%、兄弟なら70%ぐらいの確率でうつると考えてください。まれに、肺炎や脳炎になることもありますので、あまり軽い病気とは考えない方が良いでしょう。水疱のあとがしばらくの間(長いと1年ぐらい)残ることはときどきありますが、一生残るということはまずありませんので、心配しないでください。

感染経路は、空気感染・飛沫感染がほとんどです。もちろん水疱を直接触ればうつる可能性がありますが、実際には、ほとんど風邪などと同じような感染ルートだとお考えください。

帯状疱疹は、水痘と同じウイルスで起こる病気です。小さい頃になった水痘のウイルスが、体の神経節というところにずっと潜んでいて、体力の低下などをきっかけにして再びウイルスが息を吹き返したものが、帯状疱疹なのです。そのため、子供が帯状疱疹の人に接触すると、水痘になる可能性があります。ただ、発疹に直接触れない限りうつりませんので、あまり過敏になる必要はありません。帯状疱疹になった子供でも、服の外に発疹が出ていない限り、登校はOKにしています。

<治療・合併症>
水痘にはゾビラックス(アシクロビル)やバルトレックス(バラシクロビル)というくすりがあって、ちょっと値段が高いのですが、これを飲むとウイルスの増殖を押さえることができ、軽くてすみます。ただし、発疹が出てから2〜3日以上たってしまうと、あまり効果は期待できません。

熱の治療は、普通の風邪と同じですが、水痘はサリチル酸系の解熱剤(アスピリン、サリチルアミドなど)は、脳炎になりやすいとのことで、原則的に使ってはいけないことになっています。特に「幼児用PL顆粒」や「LLシロップ」にはサリチルアミドが入っているので、注意が必要です。ただし、薬局で売っている「小児用バファリン」の主成分は、実はバファリンではなくアセトアミノフェンですので大丈夫です。ややこしいですね。

水痘の水疱はかゆみがあり、引っかいて細菌感染を起こすと、とびひ状態になってしまいます。つめを切っておいていただくほかに、カチリ(フェノール亜鉛華リニメント)という白いぬりぐすりを塗っていただきます。塗るのは1日2回朝夕です。水疱を指で強くこするとつぶれますので、そっと乗せるようにつけてください。少しくすりが乾くのを待ってから服を着せたほうがよいかと思います。入浴は熱が高くなければOKですが、バスタオルでふくときに、こすらないように注意してください。水疱がつぶれてあきらかに感染を起こしているようであれば、入浴はやめて、早めに受診してください。

まわりにうつりますので、水疱が全部かさぶたになるまでは、幼稚園や学校には行ってはいけません。およそ1週間ぐらいかかります。学校感染症第2類に分類されていますので、お休みしても出席扱いになります。

<予防接種>
水痘の予防接種は、有効率が麻疹・風疹などの予防接種に比べてやや低く、1回しか接種していなかった時代には、感覚的には60〜70%程度の有効率でした。2回接種になってからの子どもはあまり心配はありませんが、1回接種の子どもはかかることもありますので、注意してください。

水痘患者と接触してから72時間以内なら、急いで予防接種をやれば、発症を阻止するあるいは軽くすませることができるといわれています。ただし、水痘は、発疹が出る2〜3日前からもう感染力がありますので、兄弟などはまず間に合わないと思ってください。

潜伏期は2週間と長いので、まだ水痘にかかっていない子供が水痘患児に濃厚接触したら、その予測発症時期の1週間前から5日間、抗ウイルス剤を内服させて、発症を阻止するという手もあります。ただ、その場合は免疫ができませんので、後日あらためて予防接種を受ける必要があります。